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安全な貸切バス会社の見分け方とセーフティバスについて解説!

公開日:2024年03月22日 2024年10月30日 安全な貸切バス会社の見分け方とセーフティバスについて解説!

貸切バス会社を選ぶ上で『安さ』や『評判』はもちろん大切ですが、『安全に配慮したバス会社』かどうか見分けることが大切です。
近年、大型バスによる転倒事故や接触事故など目にする機会が増えたり、死傷者が出た過去の大きな事故を思い出したりと不安に感じる利用者は多いです。
このページでは、そんな不安を無くして安心して貸切バスを手配するためにも、安全な貸切バス会社を見極めるポイントと詳細について解説します!

実際に寄せられた口コミ

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こういった口コミから分かる通り、「安全運転」を気にしている利用者は非常に多いです。

とはいえ、「実際に当日に運転してもらわないと分からないのでは?」という疑問が生まれますが、事前に見極める方法を紹介します。

引用元:貸切バスの達人

貸切バス事業者安全性評価認定制度(セーフティバス)とは?

貸切バス会社が行っている安全性の確保に向けた取り組みを評価する制度として、「貸切バス事業者安全性評価認定制度」があります。認定を受けたバス会社は日本バス協会及び国土交通省によって公表されているため、貸切バスを利用する前に、そのバス会社が認定されているかどうか確認できます。
国土交通省:貸切バス事業者安全性評価認定制度

認定制度の評価基準

認定の評価基準は書類審査と訪問審査で行われます。

審査内容はどんなものがあるのか、例を紹介します。結論を言えば、「高レベルの安全対策状況」「過去の事故」を細かくチェックし、100点満点で採点します。

安全性の取組状況

  • 安全性の取組状況
  • 運転者、運行管理者、整備管理者への教育及び指導を行っているか
  • アルコールチェッカーで厳正な点呼をしているか
  • ドライブレコーダーを活用しているか
  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS)を患っていないか
  • 脳検診等を実施しているか
  • その他

事故及び行政処分の状況

  • 過去2年間に死亡事故が発生していないか
  • 過去1年間に重症事故が発生していないか
  • 過去2年間の行政処分状況
  • その他

運輸安全マネジメント状況

  • 輸送の安全確保の責任体制
  • 安全方針の策定
  • 会社を挙げての安全対策への取組状況
  • 自動車事故対策機構等のセミナー活用状況
  • その他

更新が必要なランク制度

認定証は一ツ星〜三ツ星の3種類があり、認定期間が2年間と定められています。この2年の間に更新をする必要があるため、一度承認された会社も継続した安全対策が求められます。認定を受けた会社は“厳しい審査基準をクリアした会社”と言えます。

新規で申請する事業者が認定を取得した場合、必ず一つ星からスタートします。いきなり二ツ星や三ツ星を獲得することはできません。初回の取得後、有効期間2年間の中で更新を行う際に100点満点中60点〜79点の評価を受けた事業者についても一ツ星のままとなります。

二ツ星は、一ツ星の認定を受けた会社が、更新時に80点以上の高得点を獲得した場合に対して与えられます。ただし、次回の更新時に79点以下を獲得してしまうと一ツ星に落ちてしまいます。

この認定制度において三ツ星は最高ランクです。二ツ星を獲得している状態で、更新時に80点以上を得ることではじめて認定されます。次回以降の更新でも80点以上を取り続けなければ、一ツ星からのスタートになってしまいます。
三ツ星の認定を得た会社は継続的に安全対策へ注力していると言えます。

 

認定制度の現在と今後

(引用元:公益社団法人日本バス協会

コロナ禍を経た貸切バスの需要は今後回復していくと予想されています。この需要回復に合わせて、10年以上実施されてきた安全性評価認定制度も、制度開始してから初の抜本的見直しが行われます。2024年度の取り組み内容(2025年度申請分)から新評価基準の対象となります。大きな変更点は、評価ランクが3段階から5段階に変更される点です。

今後も貸切バス利用者が安心して借りられるよう業界全体で対策されていくと考えられます。

貸切バス事業者安全性評価認定制度ができた背景

2011年に制定された『貸切バス事業者安全性評価認定制度』ですが、その前はどうだったかというと貸切バスに関する安全性の評価制度はありませんでした。認定制度の策定に関わった大型バスにまつわる重要な2つの事故を紹介します。

吹田スキーバス事故

2007年2月18日、ツアーバスとして運行していたスキーバスが大阪府吹田市内の中央環状線を走行中、モノレールの橋脚に激突し死者1名、重症者2名、軽症者23名の事件が発生しました。
当時の労働基準法により、バスの運転手の拘束時間は「4週間で260時間」までと定められていましたが、事故を起こした運転手は「405時間」に達していました。この勤務は経営者によって命じられていたと判明しており、全国のバス事業者における労働環境への不信が広まるきっかけとなりました。
この事件を受けて、2024年4月からも労働条件の法律が改正され、一日の休息時間が継続8時間から継続9時間〜11時間に変わるなど、労働環境が今もなお改善されています。

関越自動車道高速バス居眠り運転事故

2012年4月29日、石川から東京ディズニーリゾートに向かっていた「高速ツアーバス」が壁に衝突し、7人が死亡、38人が重軽傷を負う事故が発生しました。原因とされているのは運転手の居眠り運転、深夜の一人乗務による過労が挙げられています。また、別の問題点として、企画は旅行会社が行い、運行は貸切バス会社が行っていたため、責任の所在があいまいでした。
この事件を受けて、「高速ツアーバス」が全面禁止となり「新高速乗合バス」に一本化されました。企画と運行を一本化することで責任を持った安全対策を義務付けたと同時に、路線バスのように停留所が必要となりました。また、1人で運転できる距離上限が670kmから夜間400km・昼500kmが上限と規制されました。

安全な貸切バス会社の見極め方

貸切バス会社を選定する上で、安全性が重要なことを解説してきましたが、実際にどうやって安全なバス会社を見極めるのか、その方法を3つ紹介します!

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1.セーフティバスかどうか確認

一番確実な方法が『貸切バス事業者安全性評価認定制度』で認定を受けたセーフティバスであるか確認することです。確認方法は3つあります。

見積りの返答時に、セーフティバスであるか問い合わせてみる

各バス会社のHPで認定を受けているか確認

日本バス協会』HPで公表している「認定事業者一覧」に含まれているか確認

ちなみに、セーフティバスの車体には認定ランクのステッカーが貼られてはいるため、現地で再確認することもできます。

2.安すぎる料金に注意する

安すぎる料金設定はトラブルに巻き込まれる可能性があるので注意が必要です。
貸切バスの料金は国土交通省の法律によって下限と上限が定められています。これは法律上義務付けられている安全措置にかかるコストを回収するための料金設定であり、下限を下回った場合は法律違反となります。
見積りが料金シミュレーションを大きく下回った会社は、ドライバーに長時間の無理な運行をさせるなど労働環境に配慮していない可能性などが考えられるため注意しましょう。
参考:国土交通省『新たな貸切バスの運賃・料金を公示します』

バス会社による料金設定の内容について詳しくはこちらをご覧ください。

3.各貸切バス会社のHPを確認

バス会社のHPを見れば、どのような安全対策を行っているか確認することができます。

  • セーフティバスかどうか
  • 〇〇年間重大事故0件!等のアピールがあるか
  • 運転手を正社員として責任持って教育、指導、研修しているか
  • 徹底した運行管理がされているか
  • 車両整備体制をアピールしているか
  • 車両に接触防止用センサー等の安全装置を取り付けているか
  • その他

安全対策を徹底している会社ほど上記のような項目を公開しているため、安心して利用できます。逆に安全対策についてHPに記載がない会社は注意が必要と言えます。

セーフティバスに関するよくある質問

セーフティバスに認定されていない会社は安全ではない?

認定がない会社も安全と言えます。
「貸切バス事業者安全性評価制度」はあくまで法令を大きく上回る基準で安全対策を行っている会社の認定であり、違法なバス会社でない限り法令を遵守しています。セーフティバスの認定がなくても、元々厳しくなった国の法令はクリアしていると言えます。


事故を起こしてしまった会社は認定がなくなるの?

無くなります。
死傷事故や悪質な違反、行政処分を受けると認定が取り消されてしまいます。更に一定期間申請すらできなくなってしまいます。その点では、認定制度は高い信頼性があると言えます。

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